12月3日、NTTドコモより新料金プラン『ahamo(アハモ)』が発表された。
内容については後述するが、新料金プランの中身を見たときの感想はこうだ。

あ、格安SIM全滅やな…
格安SIMだけではない、他のキャリアも一気に窮地に立たされたのだ。
その中でも一番追い詰められたのが『楽天モバイル』。

ん?なんで楽天モバイルがやばいの?
ってことで今回は、
・ドコモの新料金プラン『ahamo』の内容
・格安SIMが全滅するかもしれない理由
・楽天モバイルが大ピンチな理由と生き残る道
ってなことについて解説していくで。

楽天モバイルには期待していたんだけど、今回はマジやべーわ…
NTTドコモの新料金プラン『ahamo』の内容
ahamo | 5Gギガホ | 5Gギガライト |
---|---|---|
月額料金 | ||
2,980円 | 7,650円 3回線以上、dカード支払割、ドコモ光セット割で1人5,480円 | 6,150円 3回線以上、dカード支払割、ドコモ光セット割で1人3,980円 |
データ容量 | ||
20GB | 30GB | 7GB |
データ容量超過後速度 | ||
1Mbps | 3Mbps | 128Kbps |
国内通話料 | ||
1通話5分以内は無料 月額1,000円でかけ放題 | 家族間は無料 月額1,700円でかけ放題 | 家族間は無料 月額1,700円でかけ放題 |
申し込み方法 | ||
オンラインのみ | ショップorオンライン | ショップorオンライン |
上記は今回発表のあった新料金プランと現在利用できる料金プランの比較である。(5G対応プラン)
5Gギガライトに関しては「これ利用するやつおるんか」ってほどのクソ仕様で比較対象にすらならないが5Gギガホと比較してみてもコスパの良さが際立っている。
自宅ではWi-Fi接続、外出先で動画を見たり大容量通信をしない層、ライトユーザーには5Gギガホは高すぎるので今回の『ahamo』はそういった層を間違いなく狙い撃ちにしてきている。
つまりライトユーザーが通信費を節約するために格安SIMへ移行する層をターゲットにした料金プランなのだ。
格安SIMが全滅するかもしれない理由
そもそも格安SIMとはなにか、簡単に以下にまとめた。
メリット
・とにかく料金が安い
・シンプルでわかりやす料金プラン
デメリット
・通信速度が低下する時間帯がある
・大容量プランは特別安くはない
格安SIMユーザーにとってみれば「料金が安いこと」を引き換えに、通信容量や通信速度を犠牲にしている人も少なからずいる。
今回の新料金プラン『ahamo』に関して言えば、格安SIMのメリットを奪いつつデメリットを解消したプランであると言える。

通信速度の低下に関してはキャリアとまったく同じ速度が出るよ

よっぽど低容量で済むユーザー以外には魅力がなくなっちゃうね…
楽天モバイルがやばい理由
今回のドコモの新料金プランを見たときに真っ先に思ったのが『楽天モバイル狙い撃ちにしてきたのか?』ということだった。
その理由について解説するが、内容を見てもらうと納得してもらえると思う。
ahamoと楽天モバイルの比較

楽天モバイル最強!向かうところ敵なしだ!

この比較表にはない楽天モバイルの「致命的な弱点」があるんよなぁ
楽天モバイルの致命的な弱点
楽天モバイルは2020年4月よりドコモ、au、ソフトバンクとならぶ「第4のキャリア」としてサービスが開始した。
ざっくりと説明するなら自社で通信設備を持っているのがキャリア、レンタルしているのが格安SIMとなるんだが、今楽天は急ピッチで自社の通信基地を建ててる途中なのだ。
つまり楽天モバイルはドコモとは比べ物にならないほど「通信エリアが狭い」のだ。

大変見づらいのだが「濃いピンク」の部分が楽天の自社のエリアである。
2020年10月の時点で4Gの人口カバー率が全国で63.1%と明らかになったが、対するドコモの人口カバー率は98%である。

楽天回線エリアから外れるとパートナー回線に切り替わるんだよね

楽天モバイルを最大限利用するには「都会在住」であるのが最低限の条件なのだ
楽天モバイルは2021年の夏頃には人口カバー率を96%を達成するべく基地局を建設中だが、ある意味最悪なタイミングでのドコモ新料金プランの発表である。
また「第4のキャリア」としてスタートした2020年4月より「先着300万名様は1年間無料」というキャンペーンを実施したが未だ300万名には遠く及ばないようだ。
自社設備に投資してる段階、エリアが狭い故に増えぬ利用者、楽天モバイルが一番苦しい状況の中でドコモは新料金プランの発表をぶつけてきたのだ。

楽天にとっては「行くも地獄、戻るも地獄」の状態やな…

せんせー!楽天モバイルには「データ容量無制限」って強みがあるんじゃない?
たしかに楽天モバイルにはデータ容量無制限という強みがあるが、そもそも楽天回線のエリア内でないと意味がない。
また、この先5Gエリアが普及し5Gを利用したサービスが増えてくると、データ容量無制限が当たり前になってくるはずだ。
ドコモの新料金プラン『ahamo』に関しても、今後データ上限の撤廃は当然のようにやってくるだろう。

5Gの特徴である「高速、大容量」のデータをやりとりするにあたって「無制限プラン」が一般的になるはずやで
楽天モバイルの生き残る道
ドコモからほぼ「狙い撃ち」にされる形になった楽天モバイル。
通信事業者としては非常にマズイ立場になってしまったが、実は楽天モバイルにはドコモすらも敵わない強力な武器がある。

通信業界No.1のドコモよりも強力な武器?

以前に楽天は自社グループで連携することで1つの大きな仕組みを作っているって教えたよね

あ、楽天経済圏!!
楽天経済圏とは、簡単に説明すると「楽天グループのサービスを利用し、楽天ポイントを貯めたり使ったりするシステム」である。
楽天経済圏の中でも特に重要な『SPU』という、楽天市場でのポイント還元率を上げてくれる16のサービスのうちの1つに「楽天モバイル」が選ばれている。
楽天経済圏の利用者のみならず、楽天のライトユーザーですらこの『SPU』は最重要項目であり『SPU』のためだけに楽天モバイルと契約するユーザーもいるほどである。
〇〇経済圏の中でも楽天経済圏は「絶対王者」であるが故に、この楽天経済圏との連携力を高めることで楽天モバイルにも互角に戦えるだけの武器を持つことができるのだ。

しかし「王者」とは皆から狙われるものなんや…
楽天経済圏以外にもここ最近は「自社グループ」や「関連企業、業務提携」などで様々な○○経済圏ができている。
特に通信キャリアが中心となった○○経済圏がどんどん勢力を拡大中であり、ドコモも「メルカリ」や「リクルート」などと業務提携を済ませており、虎視眈々と楽天経済圏の座を狙っているはずだ。
楽天モバイルとしては、今まで以上に楽天経済圏を強固なものとすることでドコモの新料金プラン『ahamo』に対抗していかなければ楽天モバイルは非常にマズイ状況に陥るだろう。
まとめ 当ブログでは楽天モバイルを応援します!
今回はドコモの新料金プラン『ahamo』の発表で楽天モバイルがやべーって話をしたで。
楽天モバイルは今まで競争をしてこなかった3大キャリアに割り入って通信業界に風穴を開けるべく立ち上がったサービスであるが、今回のドコモの新料金プラン『ahamo』によって逆に返り討ちに遭う可能性が出てきた。
返り討ちどころか莫大な資金を投入している最中であり、まだユーザーが増えていないという一番最悪なタイミングでの発表は「楽天潰し」と捉える人も多いだろう。
今後、楽天モバイルがどういった対抗策を講じてくるのか、楽しみである。
また楽天には「楽天経済圏」という自社グループの連携力を生かした武器がある。
それらをうまく使って今回の状況を打破してくれることを願う。

少なくとも通信業界の王者、ドコモに本気を出させた楽天モバイルには漢気を感じる

ぼくたちは、楽天モバイルを応援しますっ!
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